開発チームアップデート | 2020年9月号
開発チームアップデートの9月号にようこそ!本記事では、近日中に実装が予定されている様々な変更点をご紹介します。
チャプターXVIの振り返りについて
次回チャプター間アップデートから、以前のチャプターで登場した殺人鬼・殺人鬼&生存者の固有パークをセットで見直し、必要な変更を行うという取り組みを開始します。初めて見直しの対象となるのは“Silent Hill”チャプターです。
私たちは、大きなゲームバランス調整を行う前に実際の環境でどのように使われるか確認することを重要だと考えています。リリース時には強すぎに感じられたものも、皆さんが実際に対峙して対抗手段を見つけたあとは問題にならないことがあります。逆に、当初は弱すぎに感じられたものも実験の末ニッチな構成やプレイスタイルにうまくはまることがあります。また、特定のプレイスタイルがたくさん行われた結果、相手側にとってフラストレーションに感じられたりつまらなく感じられるものになったりすることもあり得ます。
これらを考慮し、今後新チャプターをリリース後数ヶ月経ってから問題点やバランスが悪い点を変更していくことを予定しています。この数ヶ月の間に新しいコンテンツがどのようにプレイされるか (そして、どのように悪用されうるか) を観測し、よりよく理解してから変更を加えることができるでしょう。
殺人鬼エクセキューショナーの変更について
三角頭の儀式をここ数ヶ月見ていると、多くの人が、地獄の罰をパレットや窓枠などアニメーション中で回避できないときしか使っていないことに気づきました。これを改善しゲームプレイをよりダイナミックにするために、以下の変更を加えます。
- 裁きの儀式をキャンセル後、エクセキューショナーが通常攻撃を出せるようになるまでのクールタイムを延長します。
この変更の理由は、パレットや窓枠で裁きの儀式を毎回キャンセルすることにデメリットを設けるためです。現状生存者が取れる選択肢は①パレットや窓枠を乗り越え、地獄の罰を回避できずに当たる か、②乗り越えず、そのまま通常攻撃に当たる かの2通りです。裁きの儀式をキャンセル後のクールダウンを増加することで、生存者側に通常攻撃を避ける小さなチャンスを与えることができます。 (ハントレスやデモゴルゴンと同じようなものです)
- 地獄の罰を発動後のクールタイムを短縮します。
三角頭は、地獄の罰を外してしまうととても手痛いペナルティを受けることがあります (罰だけに)。地獄の罰の後のクールタイムはそこそこ長いため生存者に大きく距離を放されてしまうことが多いでしょう。クールタイムを短縮することで、以前よりも地獄の罰を外したときのデメリットを抑えつつ能力を使うことができるようになります。
これらの変更の目的はエクセキューショナーをよりプレイヤーの腕前に依存するようにし、命中が確定している瞬間のみ能力を使ったり能力のキャンセルを前提としたりすることではなく、生存者をしっかり狙って命中させるプレイスタイルを後押しすることです。今回の変更でエクセキューショナーが強化または弱体化されることは見込んでおらず、エクセキューショナー自身と対峙する生存者両方のフラストレーションを解消することを狙っています。
固有パークの変更について
チャプターXVIで実装された固有パークが一部のニッチな構成で使用されていることを嬉しく思いますが、その中で以下の3個のパークの効果の見直しを行います。
煩悶のトレイル
私たちがこのパークをリリースするとき「殺人鬼が何回も探知不可になれると手に負えなくなり、隠密系殺人鬼の意義をなくしてしまうのではないか」という懸念を持っていました。ただこの考えは慎重すぎました。実際に皆さんがこのパークを使っているところを見た結果、強化して問題ないと判断をくだしました。
“煩悶のトレイル”により発動した探知不可の効果は、マークした発電機の後退が止まるか、あるいは生存者を瀕死状態にするまで継続するようになります。
これにより、殺人鬼の探知不可状態を止めるためには生存者が発電機の後退を止めに行かなければならないという面白い状況を生み出します。殺人鬼は生存者を待ち伏せするか、意外な方向から忍び寄るのに使うことができるでしょう。
強制苦行
“強制苦行”の効果は面白いですが、衰弱効果を有効活用するには効果時間がやや短いようでした。すべてのレベルで、衰弱の効果時間を20秒ずつ増加します。
血の協定
“血の協定”の迅速効果はよいものですが、効果を実感するには効果時間が短すぎました。そのため迅速の効果時間を見直し、対象の生存者2人が16m以内の距離にいる間ずっと迅速状態が続くようにします。
その他のパークの変更について
次回チャプター間アップデートでは他にも複数のパークのアップデートを予定しています。変更されるパークの一覧と簡単な説明は以下の通りです。
強硬手段
- クールダウンを60秒に短縮します。
- パレットを戻すのに得点を追加します。
これもリリース時に慎重になりすぎたパークです。倒したパレットを元に戻せるのはかなり強力な能力であり、手に負えなくならないように注意する必要がありました。今回見直した結果、クールダウンを60秒に減らしても問題ないという結論になりました。
無慈悲の極地
- 効果範囲を32mに増加します。
これもリリース時に強すぎてしまうのではないかという懸念がありましたが、問題ありませんでした。効果範囲を24mから32mに変更します。
人々のために
- 発動時に得点を追加します。
マインドブレーカー
- 疲労の効果時間を延長します。
“マインドブレーカー”の疲労効果は有効活用するには短いことがわかりました。全体的に効果時間を少し伸ばします。
ツルツルとした肉体
- トラバサミからの脱出確率を上げる効果を削除します。
- フックから自力脱出できる確率を上げる効果を追加します。
“ツルツルとした肉体”はニッチな構成で活用されてきましたが、同時に、最初期に実装された特定の殺人鬼により強い効果を発揮するパークのひとつでもありました (トラッパーのトラバサミからの脱出確率上昇)。私たちはこの方針を転換したため、トラバサミに対する効果は削除します。
ニッチな構成でより力を発揮するように、“ツルツルとした肉体”はフックからの自力脱出に挑戦できる回数を増やし、かつその確率を上げるようになります。
死恐怖症
- 治療速度に対するマイナス効果を削除します。
- 他の行動速度に対するマイナス効果を増加します。
“死恐怖症”は、効果を避けるため生存者に治療を促すことを意図したパークです。しかし現在は治療速度も下がるため、生存者にとっては治療してもしなくてもマイナス効果を受けてしまっていました。これにより“死恐怖症”が強力になりすぎる恐れがあり、調整が妨げられていました。
これを解消するため、治療速度に対するペナルティを削除し、他の行動速度へのペナルティを増やすことでバランスを取ることにしました。
ずっと一緒だ
- トークンを取得できる手段を増やします。
- 瀕死の生存者の治療速度を上昇する効果を追加します。
“ずっと一緒だ”は、よく生存者版“バーベキュー&チリ”と例えられます。ただこちらにはオーラ表示効果のような第2の効果がありませんでした。かつ今までの効果は生存者間でフック救助の奪い合いを生み、安全でないうちに救助するリスクを高めていました。
トークンを得る手段を追加することにより、生存者間の奪い合いを軽減できることを望んできます。第2の効果は儀式中の使い道を追加するものです。
テクニシャン
- 発電機のスキルチェック失敗時、確実に爆発を回避できるようにします。
- 発電機のスキルチェック失敗時、修理進行度に対するペナルティを増加します。
“テクニシャン”はスキルチェックを練習中の新しいプレイヤーのためにデザインされています。しかし発電機の爆発にランダム性があることがこれを妨げていました。パークの効果に一貫性を持たせ、練習用パークの側面を強調するため、爆発は確実に回避できるようにし、代わりにスキルチェックが失敗したときのペナルティを増加します。
イタチが飛び出した
- 有効時間を45秒に短縮します。
当初“イタチが飛び出した”の有効時間は30秒でしたが、有効活用が難しく60秒に延長しました。これによりかなり便利になりましたが、フックに吊ったあと他の生存者をダウンさせてから意図した発電機を破壊することができるほど時間に余裕ができてしまいました。
急いで使用する必要があるという要素を再び追加するため、レベル3の効果を今までの変更履歴の中間点である45秒に変更します。これにより、他の生存者とのチェイスを開始する前であれば好きな発電機を破壊する時間があるでしょう。
パークのレア度整理について
パークについてもう1点、小さな変更を行います。
現在、レベル3のパークはレアかベリーレアになっています。これによりインベントリで目的のパークを見つけるのが難しくなっていました。そのため、すべてのパークのレア度を統一します。
次回アップデート以降、すべてのパークは以下のレア度となります。
- レベル1: アンコモン
- レベル2: レア
- レベル3: ベリーレア
これにより並び順がわかりやすくなってパークを見つけやすくなり、レベルも簡単に見分けることができるようになるでしょう。
グラフィックアップデート: マクミラン・エステート
最後に、公式Twitterのお知らせを見逃した人向けにマクミラン・エステートのグラフィックアップデートのコンセプトアートをお見せします。これは次回チャプター間アップデートで実装予定です。
これで開発チームアップデートの9月号はおしまいです。本記事でご紹介した変更点は9月30日からSteam版で開放されるパブリックテストビルド (PTB) でテスト可能です。皆さんが実際に試したあとどのように思うか聞くのを楽しみにしています!
The Dead by Daylight team