開発チームアップデート | 2024年1月
あけましておめでとうございます!私たちDbD開発チームも仕事に復帰したところで、本日は皆さんに最高の開発チームアップデートをご用意しました。今回は殺人鬼、パーク、マップに関する様々な調整をはじめとする今年初の大型アップデートにともないDead by Daylightに実装されるすべての変更についてお伝えしたいと思います。少々長くなってしまいましたが、ぜひ最後までお付き合いください。
発電機
今年初(はつ)のアップデートということで、まずは発(はつ)電機の調整から。具体的には、発電機が殺人鬼にどのように破壊され、修理進行度の後退が生存者にどのように食い止められるかというのが今回の変更の狙いです。この調整で目指すのは、非常に長引くマッチ(特に「発電機3台パターン」)が起きないようにすることと、殺人鬼による発電機の破壊力を向上させることです。(発電機3台パターンとは、殺人鬼が特に近接している3台の発電機を防御しているだけで生存者の追跡など通常の立ち回りをしていないために生存者が発電機の修理を有意義に進められない状態を指します)
そこで、今後は発電機1台につき「進行度が後退するイベント」が発生する上限を8回とし、進行度が後退するイベントの定義を、「殺人鬼または殺人鬼のパークによって発電機の進行度が即時に2.5%以上後退する状況」とします。発電機がこれ以上破壊不可の状態になると、殺人鬼にメーターで表示されます。これは、圧倒的大多数のマッチにおいては必要のない調整になると思います。ただ、殺人鬼が複数の発電機を防御していて生存者を追いかけないといった状況においては、発電機の破壊に限度を設けることで、非常に長引くマッチを回避することができるでしょう。
一方で、殺人鬼にとってメリットとなる対策として、生存者が進行度の後退を止めるために一瞬だけ発電機を修理する、いわゆる「発電機タッチ」にも取り組みます。今後、発電機が後退するイベントの回数に限りがあることを考えると、発電機の後退を止めることはこれまで以上に意義があると言えます。後退イベントを無効にすることを目的とした生存者による発電機タッチを防止するために、以下の2点の変更を加えました。
- 発電機を蹴って与える基本ダメージを2.5%から5%に増加。
- 後退を止めるには発電機の合計チャージの5%以上を修理していなければならない。それ以下の場合は生存者が修理を停止すると再び後退する。
これにより、殺人鬼にとっては発電機を蹴ることに常にメリットがある一方で、生存者は後退を止めることをためらうようになるでしょう。
視野角スライダー
「闇より出でし者」は永久的にパークスロットに居座ることになるのでしょうか?その答えは、「ノー」。なぜなら、一人称視点の視野角スライダーが新たに登場するからです。このアップデートにより、一人称視点の殺人鬼は視野を快適な角度に調整することができます。視野角の範囲は、現在の既定値である87度から、現在の「闇より出でし者」使用時の最大値である103度までとなっています。
そうなると、「闇より出でし者」や「観察&虐待」のように視野角を変更できるパークには調整が必要になりますよね。これらのパークの具体的な変更点については、この記事で後述しています。
ちなみに、このオプションは一人称視点の視野にのみ適用され、生存者への影響はありません。生存者は三人称視点のため、広い視野を得ると、すでに有利なカメラの視野角がさらに広がってしまうためです。
さしあたって、この機能はゲーム内の「ベータ」タブから利用可能です。
怨霊
数か月前に、怨霊の大型アップデートを実装しました。この変更については一部の人には喜んでいただきましたが、長く怨霊をメインで使っている人の多くは、彼らがかつて愛した殺人鬼の使い勝手が変わりすぎてしまったと感じたようです。このアップデートでは、ベテランも新規のプレイヤーもみんなにとって魅力的な貞子になるように、再び調整を加えたいと思います。
呪い
前回のアップデートは、テレビに貞子が念写した時にビデオテープを持っていなかった生存者全員に「呪い」が広がるという内容でした。この効果は呪いをもっと頻繁に拡散できるというメリットがありましたが、多くの人が、追跡の途中で戦略的にテレポートするよりも、とにかく早くテレポートするほうが有効だと感じていました。そこで、呪いの有用性をキープしつつ、以前の立ち回りを復活せるために以下のような変更を考えています。
- 怨霊がテレポートする時、電源の付いたテレビから16メートル以内にいる生存者は呪いを1段付与。
- テレポートのクールダウンを廃止し、テレポートの可能回数を増加。
- 生存者をフックに吊るすと現在の呪いの進行が固定され、呪いの解除が不可になる。
これにより貞子の呪いを無視することは生存者にとって非常にリスクの高いことになり、手遅れになる前に近くにあるテレビを消してビデオテープを入れたくなるはずです。ビデオテープと言えば…
呪いのビデオテープ
懐かしいパターンを復活させるため、呪いのビデオテープの機能についても見直しを行いました。
- 呪いのビデオテープを持っていても生存者に呪いを付与。
- 生存者が攻撃を受けた時の呪いのビデオテープ破壊と、生存者への呪い付与を廃止。
- 呪いのビデオテープは生存者がそれを入手したテレビよりもさらに離れたテレビにしか入れることができない。
これにより生存者は改めて、呪いの進行を遅らせるためにマップを横断することに時間を費やさざるを得なくなります。
幽体化
前回のアップデートでは、怨霊が幽体化の途中に追跡を開始できない仕様になっていました。これには、追跡の途中で幽体化する場合に分かりやすぎるために生存者が予測してうまく立ち回ってしまうという欠点がありました。そこで、以下のとおり変更を行います。
- 幽体化中に生存者の追跡が可能。
また、変更が加えられた怨霊のアドオン「玲子の腕時計」について、非常に楽しいという多くのご意見を頂きました。今回はアドオンに効果を復活させるのではなく、その効果を基本能力に取り入れることでアドオンの必需性を下げました。
- 幽体化中の不可視時間が今後1秒から1.2秒に増加。
アドオン
これらの変更をふまえて、メリットを失った、あるいは大きな反感を買ってしまうような怨霊のアドオンに見直しを行いました。
ヒルビリー
おっと生存者の皆さん、お気をつけください。誰かさんが真新しいチェーンソーを手に入れたようですよ。ということで、お次はヒルビリーのアップデートです!
オーバードライブ
これまで賛否両論あったオーバーヒートシステムに終止符が打たれ、次なる新たな話題、「オーバードライブ」が登場します。ヒルビリーがチェーンソーを使うと、チェーンソーは以前のように熱を発します。チェーンソーは熱メーターが満タンになっても使用を継続することができるうえに、オーバードライブ状態に入って20秒間以下の効果を得ます。
- チェーンソーのチャージ速度が5%上昇。
- チェーンソーダッシュの移動速度が秒速13メートルに上昇。
- チェーンソーダッシュのクールダウンが10%短縮。
端的に言うと、熱は有利になるということです。
バランス調整
ヒルビリーの能力には他にも全体的な改善を行い、荒かった部分を滑らかに調整しました。
- チェーンソーダッシュの基本移動速度が10%上昇。
- チェーンソーの当たり判定の範囲を縮小し、オブジェクトの多いタイルが存在するマップ上でチェーンソーダッシュの操作性を向上。
- マウスとキーボード使用時において、カメラ感度がコントローラー感度設定と誤って連動する問題を修正。(チェーンソーの操作は以前の100%の感度と同等。)
アドオン
最後に、これらの変更をふまえてヒルビリーのアドオンにも軽く調整を行いました。当記事では長くなってしまうので、詳しくはパブリックテストビルド(PTB)の配信時にパッチノートをご覧ください!
ブライトのアドオン
次に、ブライトのアドオンに行った調整をご紹介します。
「破滅したネズミ」と「破滅したカラス」
これらのアドオンはかなり強力なため、突進された時に逃れることが非常に難しいという現状があります。そこで今回は、これら2つのアドオンで得られる突進速度の上昇率をそれぞれ4%から2%に、6%から3%に減らしました。
アドレナリンの小瓶
様々な効果があるこのアドオンは非常に万能でしたが、今回はアドオン自体を簡素化して、その他のアドオンとのバランスを調整するために以下の効果を廃止しました。
- 突進トークンのチャージに要する時間が1秒減少する効果を廃止。
- 突進速度の10%上昇を廃止。
今後の効果は以下のとおりです。
- 突進トークンの上限が2増加。
- 突進の最大視認角度が20度増加。
- 突進のターン速度が55%減少。
錬金術師の指輪
このアドオンの調整については、「やっぱりね」と思われる方もいると思います。命中時の突進トークンの回復が著しく強力だったため、以下のとおり全体的なリワークを行いました。
- 連続で突進するたびに突進の持続時間が20%上昇。
化合物33
生存者の移動速度を下げることは、効果的にはブライトの突進速度を上昇させることと非常に似ています。そこで、最善の方法としてこのアドオンに以下のとおり新たな効果を付け足しました。
- 連続で4メートル以上の突進をするたびにターン速度が33%上昇。
玉虫色のブライト用ラベル
このアドオンについても、使いこなせる人にとってはかなり有効性が高く、また、最後の突進の効果を活用しようとして繰り返し壁にぶつかるという、扱いにくい状況が起きていました。そこで、以下のとおり新たな効果を追加しました。
- 突進トークンを使用せず突進ができるようになる。
- 連続突進ボーナスの上限数は3回。
- 「胴枯の堕落」は死の突進攻撃の命中後20秒間のクールダウンが発生。
パークのアップデート
次はパークのアップデートについてです!
最後のお楽しみ
このパークについては、以前に通常攻撃の命中時のクールダウンが短縮されてから、非常に強力なパークとなっていました。また、殺人鬼によっては、オブセッションを負傷させるために特殊攻撃を使うことでマイナス効果を回避することも可能でした。そこで下方修正を行い、すべての殺人鬼とのバランスを向上するために次のような調整を行いました。
- 通常攻撃の命中時に得られる重複可能なクールダウン短縮率が1トークンにつき5%から4%に減少。
- 方法を問わず(以前は通常攻撃のみ)オブセッションが1段階ダメージを受けると2トークン喪失。
不吉な包囲
「不吉な包囲」は発電機をかなり長時間ブロックしてくれるパークですが、一度しか発動せず、生存者全員を一度はフックに吊るす必要があるため、若干一貫性に欠けるうえに発動の難易度が高いという欠点がありました。そこで、既存の効果に加えて二次的な効果を追加することになりました。
- 殺人鬼が生存者を初めてフックに吊るした状態でそのフックから16メートル以上離れて移動すると、すべての発電機が8/10/12秒間ブロックされる。
これにより殺人鬼は、最後に一人残った捕まえにくい生存者に逃げられた時も、ターゲットを変える時でも、常にパークの恩恵を受けることができます。
加速の策略
このパークは、追跡されている時に近くにいる他の生存者に修理速度の上昇効果を与えてくれます。ただ範囲が狭いため、他の生存者が危険な状況に陥らずに効果を得られるほどの距離に近づくことは難しいというのが現状でした。調整は以下のとおりです。
- 範囲が24メートルから36メートルに増加。
- 修理速度の上昇率が6/7/8%から3/4/5%に減少。
呪術:破滅
このパークには前回のアップデートで下方修正を行いました。改めて考えると、このパークは浄化による無効化がすでに可能だったことから、追加された発動の条件は必要性を感じないものとなっていました。
- 今後「呪術:破滅」の効果は、生存者が死亡するか処刑されても無効にならない。
闇より出でし者
「闇より出でし者」は、FOVスライダーが新たに採用されたことで有用性がなくなるため、新たな効果を追加しました。
- 方法を問わず目眩ましされた時、10秒間6/8/10%の迅速効果を獲得。
観察&虐待
同様に、「観察&虐待」も視野角の向上効果があり、FOVスライダー機能の追加によりパークの必要性を失ってしまいます。「観察&虐待」は現状で面白くニッチなプレイスタイルをもたらしてくれるため、今回は脅威範囲の効果はそのまま残したうえで視野角の調整効果を廃止しました。
「オーモンド」のゲームプレイアップデート
リフォームされた「オーモンド山のリゾート」がグランドオープンします!このアップデートではロッジの表側と裏側のレイアウトを変更し、ループ各所に調整を行います。
現在ロッジの正面にはずらりと石が並んでいるために障害となり、マップの行き来に支障をきたしていたほか、マップのこの位置には窓枠やパレットのためのスペースがないため、実質的に大きなデッドゾーンとなっていました。そこでもっと面白い立ち回りが展開できるよう、この辺りの見直しを行いました。
一方でロッジの裏側には、ほぼピクニックテーブルしかありません。極寒の中で食事を楽しむ分にはいいのですが、テーブルの周りのパレットループが極めて短いせいで非常に危険なゾーンとなっていて、ゲームの展開という点からはインパクトの小さいレイアウトになっています。そこでゲームプレイを改善するべく、裏側にも似たような調整を行いました。
ゲームモディファイア
次回PTBには実装されませんが、初となる期間限定モディファイア「Dead by Daylight – 消灯」が数か月後に登場します。詳しくは追ってお知らせしますのでお見逃しなく!
今回の開発チームアップデートは以上です。長い記事となりましたが、お付き合いいただきありがとうございました!今回ご紹介したすべての内容は、明日開始されるパブリックテストビルドにて試遊いただけます。
なお、数週間後にすべてのプラットフォームにて当アップデートを実装する前に今回も皆さんのご意見を読むことに時間をかけ、必要に応じてさらなる調整を行う予定です。
それでは、またお会いしましょう。
The Dead by Daylight team