開発チームアップデート | 2022年1月 ≪前編≫
明けましておめでとうございます!私たちDead by Daylight開発チームも冬休みから戻ってきました。そして新年早々開発チームアップデートをお届けします。
皆さんにお届けしたい情報がたくさんあるため、前回と同じように前後編に分けてお届けします。紹介する内容のほとんどは次回チャプター間アップデートで実装予定ですが、透明性をもって皆さんに予告したいと感じたため、将来的に実装予定の内容も一緒にご紹介します。次回アップデートで実装予定のものは【次回】、将来的に実装予定の内容は【将来】と記載しているので、その部分もチェックしてください。
忙しい人向けのまとめ
長い文章を読むと頭が痛くなるあなたに朗報です。内容をパッと確認できるまとめを用意しました。気になった項目があったら各段落をチェックしてくださいね。
- 【次回&将来】アップデート適用の所要時間を短縮するため、ゲームデータの構成を変更します。実装時はゲーム全体の再ダウンロードが必要ですのでご了承ください。
- 【実装済&将来】マッチメイキングシステムは継続的に調整を行っています。昨年は初心者同士がマッチングしやすくなるような改善を行いました。今後も様々な点で調整や開発を継続します。
- 【将来】スキルレーティングを使った分析により、ソロ生存者と生存者パーティの生存率は腕前が上がるほど差が広がっていくことがわかりました。両者の差を埋めるための初期案として、生存者のインターフェースに仲間が今何をしているのか表示する機能を検討中です。
- 【次回】ライブサーバーで新機能の一部をテストできるベータテスト参加機能を追加します。Steam版以外でもテストに参加でき、参加するとブラッドポイントが貰えます。
- 【次回】ベータテスト参加機能で、新しいもがきシステムのテストを行います。殺人鬼の肩でもがくのにスキルチェックを使用するシステムです。
- 【次回】発電機修理等のボタンを押しっぱなしにするインタラクトを、ボタンを押すとON・もう1回押すとOFFできる設定を追加します。
- 後編に続く…
【次回&将来】アップデートの最適化計画について
プレイするマシンにより、各アップデートのインストールに時間がかかったりアップデートのサイズがとても大きかったりすることがあると思います。当たり前ですが、アプデが来たときもっと長く待っていたいって人はいませんよね。それが今後アップデートのプロセスを改善していく理由です。
そもそも、なぜこんなに時間がかかるんでしょう?シンプルに言うとゲームは小さなデータの塊に分かれていて、アップデートを行うときはゲーム全体ではなく変更が行われた塊だけをダウンロードすれば大丈夫なようになっています。問題は、Dead by Daylightは何年にもわたり大きく成長してきたため、塊が分けられていてもダウンロードやアップデートの適用に (プラットフォーム間で差はあるものの) 多くの時間を要するようになってしまっていることです。
では、今後どうするかについてお話しします。直近では、技術的な理由でSteam版のみとなりますが、次回チャプター間アップデートでより多くのデータを圧縮するようにします。これによりアップデート速度を最大50%上昇させ、必要なディスクスペースを約18GB削減できる見込みです。
その後、将来的にすべてのプラットフォームでデータの塊の再構成を行います。これにより、アップデート速度を最大200%上昇させられる見込みです!
※重要※ どちらの場合も、実装されるタイミングでゲームを完全にダウンロードし直す必要があります。そのため、アップデートが配信された際、またはパブリックテストビルド (PTB) に参加・退出する際は非常に大きなサイズのダウンロードが必要になり、時間もかかります。これは通常であり、その後のアップデートのサイズは小さく戻ります。
【将来】マッチメイキング改善計画について
スキルレーティング制マッチメイキングシステムを実装して数ヶ月経ちました。そこで、私たちがその間どのような調整を行ってきたか、現在どのような改善に取り組んでいるかをお話しします。賛否両論となるかもしれませんが、スキルレーティング制については可能な限りオープンにして皆さんに多くの情報をお知らせし、その上で皆さんの意見を聞くことが今後さらにシステムを改善していくために非常に重要だと考えています。
私たちは、ゲーム自体もプレイヤーの皆さんも、常に変化していくものだと考えています。そしてまたマッチメイキングシステムも常に変化して適応していくべきものだと考えているため、たびたび調整を行っています。例えばつい先日、新しいプレイヤーが非常に増加しことがありました。それまでの調査で今までDead by Daylightをプレイしたことがない人のレーティングだと比較的プレイ経験豊富な人とマッチングする場合があることがわかったため、新しいプレイヤーの初期レーティングを引き下げ、新規プレイヤー同士がマッチングしやすいように調整してたくさんの人が霧の森に訪れるのに備えていました。このような変更はたびたび行っていて、マッチの内容と待ち時間のベストなバランスを常に模索しています。
このような多少の調整以外の点で、システム自体を改善できると思われる箇所を見つけました。こちらでご紹介します。
欠員補充の改善
誰かがマッチング後にロビーから抜けたとき、欠員補充のためシステムが再度プレイヤーを探し始めます。現在、この欠員補充はプレイヤーのレーティングよりも速度を重視して行われています。これにより、欠員補充されたプレイヤーがそのマッチに参加しているプレイヤーの腕前と大きく外れていることがあり得ました。そのため、今後欠員補充も待ち時間とマッチ内容のちょうどいいバランスを探していきます。
マッチ退出者発生時の改善
現在のスキルレーティングは、マッチ中に退出者が出たときの処理が最善ではないと考えています。今後、退出者やそれ以外のプレイヤーのレーティングの変動が公平なものとなるように改善していきます。
長期間お休みしていた人向けの改善
もしあなたがDead by Daylightを長期間お休みしたとしても、現在はレーティングが変動しません。長期間お休みしたのであれば多少腕がなまっているでしょうし、そのまま元のレーティングの相手とマッチするのはストレスの元となる可能性があり、理想的ではありません。今後、長期間お休みした人向けにレーティングの調整を行う仕組みを実装したいと考えています。
全体的な改善
これは少し難解かもしれません。Dead by Daylightではあなたが最も接続品質がいいサーバーに接続し、そのサーバーに近い人たちとマッチングするようになっています。これでも問題はないですが、もしあなたの場所が2つのサーバーのちょうど中間だったとき、常に片方のプレイヤーとしかマッチしないようになっていました。そこで、2つ以上のサーバーとの接続品質が良好な人に向けて両サーバーのマッチメイキングを開放し、両方のサーバーのプレイヤーとマッチングできるようにしたいと考えています。これにより、プレイヤーが少ない時間帯のマッチング待ち時間を改善できることに加え、マッチのクオリティ改善にも一役買うと考えています。
これらの変更を開発するにはしばらく時間がかかる見込みですが、実装後はマッチメイキングシステムを大きく改善できると考えています。
【将来】ソロ生存者のプレイ体験の改善計画について
皆さんは、フックに吊られたまま仲間に見捨てられたことがありますか?ありますよね。ほとんどの人はそういう経験があるはずです。
スキルレーティング制に移行したことにより、色々なレベルのマッチで生存者パーティとソロ生存者の成績を比較できるようになりました。そして、そのデータは私たちの仮説を裏付けるものでした。プレイヤーの腕前が上がるほど、ソロ生存者と生存者パーティの生存率は広がっていき、最も上位のレーティングでは両者に最大15%の差が生まれていました。
これは望ましいことではありません。ソロ生存者と生存者パーティの差が広がると、正しくゲームバランスを調整することが難しくなります。生存者パーティに合わせて調整すればソロ生存者は歯が立たなくなりますし、ソロ生存者に合わせて調整すれば生存者パーティを相手にする殺人鬼は苦戦することになるでしょう。これを踏まえ、ソロ生存者と生存者パーティの差を埋め、結果的に殺人鬼により適切なゲームバランス調整を施せるような機能の開発に取り組んでいます。
私たちが現在目指していることは、ソロ生存者を他の生存者とのチームの一員であるように感じられるようにし、かつ行き過ぎないような変更です。例えば「今仲間は何をしてるのか」というような重要な情報は共有してあげたいと思う一方、仲間の現在位置のような詳しすぎる情報を与えるのはやり過ぎだと考えています。要するに、ソロ生存者を生存者パーティと同じレベルまで引き上げつつ、情報の与えすぎで生存者パーティがより強くならないようなものを用意したいと考えています。
今回、この課題を改善するための初期案をご紹介します。…が、その前にこれは『初期案』であることを強調しておきます。皆さんがどう思うかをまず聞きたいと思っていますが、今後内容が変更されたり、ボツになる可能性があることをご了承ください。
現在検証を行っているもののひとつに、インターフェースの生存者アイコンの横にその生存者が何をしているのか表示する機能があります。これにより、ソロ生存者は仲間が何をしているのかわかるようになり、それによって意思決定ができるようになります。一方ソロ生存者とマッチした生存者パーティはソロ生存者の貢献度がわかるようになり、チームメイトの一員として認識しやすくなります。この情報はボイスチャットを使えば簡単に共有できるものの、ソロ生存者の人には不可能である要素です。
繰り返しますが、これは初期案であり、開発チーム内で検討を行っている最中の機能です。皆さんのご意見は歓迎しますが、これが最終案や決定事項ではないことはご理解ください。今後の状況により内容が変わったり、お蔵入りになって日の目を見ることがなくなったりするかもしれません。私たちは皆さんに対してオープンでありたいと考えており、ソロ生存者と生存者パーティの格差を見過ごさず、積極的に検討を行っています。
【次回】新機能: ベータテスト参加機能
新しい機能を、まず皆さんに試してもらって意見やデータを集めたいというときがたまにあります。一方、それを完全に実装するにはまだ早いという場合もあります。そこでご紹介するのがベータテスト参加機能です!
チャプター間アップデート配信後に設定メニューを開くと、『ベータ』タブがあります。そこで実装予定の新機能のテストに参加するかしないかを選ぶことができます。まだ開発中の機能を試してみて感想を伝えたい?そんなときは参加してください!
ベータテスト参加機能には嬉しいおまけがあります。ベータテストに参加すると、最初の数マッチは追加でブラッドポイントが貰えます。参加のお礼です!
PTBとは違い、ベータテスト参加機能は家庭用ゲーム機版でも使えます。誰でも歓迎です。
※注意※ 配信予定のアップデート全体をSteam版でテストするPTBと、一部機能のテストにライブサーバー上で任意参加できるベータテスト参加機能は別のものです。現在のところ、家庭用ゲーム機版でPTBに参加することはできませんのでご了承ください。
え?じゃあベータテストで最初にテストするのは何かって?それは…
【次回】新もがきシステムについて
去年、フック第2段階でのもがきをボタン連打からスキルチェックに変更し、より操作しやすく簡単にしました。殺人鬼の肩の上でのもがきも似たようなシステムを開発しており、ついに皆さんに共有できるときが来ました。
新しいもがきはボタンを連打するのではなく、スキルチェックになります。このスキルチェックは2つの成功ゾーンがあり、成功しても消えません。その代わり、針の方向が変わってスキルチェックが続きます。その間もがきゲージが上昇していくので、連続で成功させましょう!
新もがきシステムは、ボタン入力の回数を減らしつつもがきをインタラクティブなままに保ち、かつジョイスティックでの操作がとても簡単になり、さらにボタン連打が難しい人にとっても操作が簡単になっています。加えて左右のスキルチェックは別のボタンを設定することができ、同じボタンを連続で押す間隔をさらに広げることも可能です。
この機能は、最初ベータ設定で有効化するかしないかを選べるようになります。
【次回】インタラクトの切り替え機能について
アクセシビリティの改善について、もう1つ次回チャプター間アップデートで実装する機能があります。それは、インタラクトの切り替え機能です。これを設定で有効にすると、ボタンを長押しする必要があるインタラクトとはおさらばです。ボタンを押すとインタラクトを開始し、放すと終わるように変更できます。
これに加え、走り始めるとインタラクトを自動的にキャンセルできる設定も追加します。これを有効にすると、走り出す操作をするとインタラクトがキャンセルされます。
これらの設定は、Dead by Daylightをどのような人でも楽しめるものにし、かつインタラクト中ずっとボタンを押しっぱなしにするのが嫌な人向けに開発されました。片手が自由になるのでスキルチェック中にちょっと飲み物を飲んだりもできるようになりますよ! (皆さんが目を離してる隙を分析してスキルチェックを出す機能はそのまま残しますけどね。最高の隠し機能です。…冗談ですよ?)
ここまで全部読んでくれた皆さん、お疲れ様でした。目を休めていいですよ。明日の後編もお楽しみに!おっと、最後にもう1つ。PTBはSteam版で1月6日に開放します。ではまた明日!
The Dead by Daylight team