開発チームアップデート | 2023年10月
幽霊と悪霊の皆さん、こんにちは!今回の開発チームアップデートでは、前回のパブリックテストビルド(PTB)に続き実装が予定されているすべての調整点についてご紹介します。このPTBでは、新しいフェイスキャンプ対策システムやスカルマーチャントの能力調整など、大きな変更点についていくつかお伝えしました。皆さんからいただいた数多くのフィードバックを精査し、このアップデートの実装時に行ういくつかの修正点についてお話ししたいと思います。
スカルマーチャント
PTBで行った大型バランス調整では、現行のスカルマーチャントの能力だと戦略が思い通りにいかないという問題に狙いを定めました。彼女の発電機を守る能力が強すぎるという問題が解消されたのはいいことですが、弱体化してしまったと感じる人が多くいることも把握しています。このアップデートの意図は、この殺人鬼を総合的に弱体化させることではありません。そこで、頂いたフィードバックに対処するために、一連の調整を行う予定です。
検出
PTBでは殺人鬼プレイヤーから、ドローンによる生存者の検出が困難なせいでロックオンの頻度が望ましい頻度よりも低くなっているという報告を数多く受けました。そこで空中の目がちゃんと「苦しみのメカニズム」として機能するように、様々な変更点を準備しました。
まず1点目に、ドローンの回転方向が常に時計回りなことから、生存者が同じく時計回りで逃げまわると光線が当たる頻度が低くなり、検出される確率が大幅に下がっていることに気づきました。この問題は、生存者が、高速乗り越えの準備をするためにできるだけ時計回りで逃げたいと思うタイルにおいて特に顕著でした。
この問題を解決するために、スカルマーチャントはレーダーの使用中にドローンの回転方向を切り替えられるようになりました。
方向を切り替えることで、生存者の進路に光線が当たる頻度を上げることができます。特定のタイルにおけるベストの立ち回り方を心得ている経験豊富な殺人鬼であれば、ドローンを配置した場所でどちらの方向に切り替えるのがベストか、先制して選ぶことができるでしょう。
2点目は、ドローンの管理が若干煩わしいという意見です。これは、ドローンを回収すると能力がクールダウンに入ってしまうことが大きな理由でした。これが原因で殺人鬼は、次の追跡で能力が使えるように、余裕がある隙に必要のなくなったドローンの回収を急いで行わなければなりませんでした。
この問題を解消するために、ドローンの回収を好きなタイミングで行えるようにして、ドローンを回収してもクールダウンが発生しないように変更しました。
空中の目
3点目として、生存者が検出されずにドローンの有効ゾーンを通り抜けるハードルを上げるために以下の複数の小規模な調整を行いました。
- ドローンの範囲を8mから10mに拡大
- ステルスモード中のドローンの回転速度を毎秒50度から60度に変更
- 偵察モード中のドローンの回転速度を毎秒75度から85度に変更
最後に、ドローン配置時のスカルマーチャントの制御力を上げるため、ドローンの光線がデフォルトでスカルマーチャントの前後に向くようにしました。これにより、腕のいい殺人鬼ならドローンを配置して即座に生存者を検出することができるでしょう。また、ドローンの起動速度を上げて反応を良くするために、ドローンの初期化時間を1.5秒から0.3秒に短縮しました。
これらの変更を組み合わせれば、スカルマーチャントの性能を向上しつつ、発電機を守るためのドローン利用ができない状態を維持できると考えています。
フェイスキャンプ対策
フェイスキャンプ対策の採用にあたり、殺人鬼側に問題が発生しています。この対策システムは、度を超えたキャンプに対し生存者が反撃に出るために講じられました。PTBで観察するかぎり、当システムは最も必要とされる状況で役に立っているように見えましたが、もちろん今後もモニタリングを継続しながら必要に応じて調整していく予定です。しかし、このシステムを実装する前に改善したい点がいくつかあります。
猶予時間
このシステムに対して最もよくある批評の1つに、殺人鬼がその場を離れるつもりであってもメーターが進み始めるというものがあります。これだけで生存者が自力で脱出を試みるきっかけになるわけではありませんが、これだとキャンプするつもりがないのにキャンプする意図があるとみなされているような気分になるのも当然です。
そこで、生存者をフックに吊るした後でメーターが進む前に7秒の猶予時間を設けました。これにより殺人鬼にはメーターの進行が開始する前にフックから離れるチャンスが与えられ、近くにある発電機を蹴ったりロッカーでリロードしたりする時間を確保できるでしょう。
瀕死および担がれた生存者
PTBでは、瀕死状態や担がれた生存者がメーターの進行速度に影響を与えることはありませんでした。瀕死状態の場合は自力で起き上がれるパークを持った瀕死状態の生存者から殺人鬼が離れられないという厄介な状況を引き起こし、生存者を担いでいる状態ではその戦略が悪化するだけでなく、地下室のフックに複数の生存者を吊るした殺人鬼が割を食うという結果になっていました。
そこで、瀕死の生存者も範囲内にいるかぎり立っているものとして扱われメーターの進行速度が低下し、担がれた生存者の場合はメーカーが完全に停止するという処置を取りました。
垂直範囲
この機能はPTBでテストされた際に、水平と垂直の両方向に等しくその範囲が適用されていました。しかしこれには、直近のフックに吊るされた生存者の位置が実際には遠い場合でも、その上階や下階にいる殺人鬼にキャンプ判定が出てしまうという副作用がありました。この問題は、「ザ・ゲーム」のような屋内マップで特に生じていました。
そこでメーター進行については、今後のアップデートで垂直の距離よりも水平の距離に重点を置く予定です。これにより、別階にいる殺人鬼が吊るされている生存者を通り過ぎた際のメーターの反応が薄くなるでしょう。
パークのアップデート
過去のPTBで調整済みだった2つのパークについて多くのフィードバックがあったため、振り出しに戻って新たな変更を加えることにしました。
隠密の追跡
当初の変更はトークンによる脅威範囲の減少幅を拡大するというものでしたが、この調整は好ましい判断ではなかったと感じる人が多くいました。そこで、「隠密の追跡」はアップデート実装時にリワークを行うことになりました。
オブセッションをフックに吊るすと14/16/18秒間、探知不可と5%の迅速ステータス効果を得ます。オブセッションがフックから救出されると、救出者がオブセッションになります(変更なし)。
この新しいバージョンの「隠密の追跡」なら殺人鬼がターゲットを切り替えることで有利になり、フックに吊るした後で新たな生存者を追跡するスピードを上げてくれます。
陰の実力者
「陰の実力者」は主に仲間を助けるために使われることが多く、重要なタイミングで素早く目的地に到達することができるパークです。しかし、殺人鬼が生存者を担ぐアニメーションの長さがパークの効果時間よりも短いため、大抵の場合において仲間を助ける前にダッシュ効果が終わってしまうという結果になっていました。
そこで「陰の実力者」の効果について、殺人鬼が瀕死の生存者を担いだ時に発生する走行速度の上昇率を150%から200%に変更し、持続時間を4秒から5秒に変更しました。
「陰の実力者」はこれで以前よりも効果範囲が広がって速度もアップし、救出に間に合う可能性が高くなることが期待されます。
トラッパー
トラッパーに行った調整については、非常にポジティブな反応があり大変嬉しく思います。PTBのフィードバックを精査するなかで、マッチの序盤で罠を集めるために広範囲を歩きまわることは非現実的だという意見をたくさん見受けました。そこで、トラッパーの人気度が高いうちにできるだけ早急に追加の変更を加えるという決断に至りました。
今後、トラッパーのトラバサミは発電機の近くに出現します。これであればいつもの巡回コースをまわりながら罠を回収できるので、以前と比べて回り道をする手間が省けると思います。
残念ながら、この変更については初回リリース時での実装が叶いませんでしたが、今後数週間で行う小規模のパッチのいずれかで実装される予定です。
瓦礫と化した広場
最後に、「瓦礫と化した広場」に追加で実装を予定しているいくつかの調整についてお話しします。特定のパレットループの強さ、そしてパレットの全体数について、いくつかフィードバックがありました。そこでアップデートのリリースに向けて、指摘のあったループを見直し、出現するパレットの台数を少しだけ減らしました。
今回の開発チームアップデートは以上です。PTBで変更点をテストプレイしていただいている皆さんに、改めてお礼を申し上げます。今回の投稿でお伝えした調整点のほぼすべてについてはアップデートのリリース時に、残りはその後間もなく行われる小規模パッチにてそれぞれ実装される予定です。皆さんのご意見を楽しみにしております!
それでは、またお会いしましょう。
The Dead by Daylight team